玄関前に停車した真梨子が、車から降りてくる。


「まぁ!澄香ちゃんっ。
出迎えてくれたの~?」


真梨子ははしゃいで駆け寄って、
澄香を抱き締めた。


「真梨子お姉ちゃんっ、
今日は、いーっぱい居てくれるの?」


「うんっ。
今日は、お泊まりするわ」


「やったー!」


澄香が、
小さな体で飛び跳ねる。


「はいっ、澄香ちゃん」


真梨子は、
大きな箱包みを澄香に手渡した。


「なぁに?」


「プレゼントっ」


「え、プレゼント?」

澄香は、目を輝かせる。


「澄香ちゃん、
今度、小学生になるでしょ?」


「うん」


「新一年生の御祝いっ」


「わぁー…

真梨子お姉ちゃん、
ありがとう」


「どういたしまして」

真梨子は、
ニコッと微笑む。


「開けてもいい?」

「いいよっ」


澄香は嬉しくて、
貰ったプレゼントをしっかりと持ち、
家の中へと駆けていった。