澄香は、
後に知る。

長いこと連れ添った
おじいちゃんが、
先立ったばかりだったことを。


今も
おばあちゃんの
あの涙を
鮮明に思い出す。


澄香は、
仏壇に手を合わせた。

― おじいちゃん

私、
おばあちゃんを守って行きますからね

安心して下さい ―


澄香は、
心の中で祈りを捧げた。