おばあちゃんは気付いて、澄香の方を見た。

そして、
非常に目を細めながら、澄香に微笑んだ。


「あらぁ~まぁ~、可愛らしい子」


おばあちゃんの声に反応して、子犬が、じっと佇む澄香の足下へと歩み寄った。


「あらまぁっダメよっコロンちゃんっっ、洋服汚しちゃう」


足下へとやってきた子犬が余りにも可愛らしくて、澄香は尋ねた。


「…コロンちゃんって、いう名前なの?」