貴方で酔わせて。-オトナの事情-



勘違い男に対して、バーで上手くかわすコトを覚えたし?


上手く立ち回れるようにもなったと思う、けども。




「へぇ、伏見 伽耶さんって言うんだ。
昨日は名前を聞く前に、見事にフラれちゃったしねー」


「あ、あの…、御社のご担当となりますが…」


「へぇ、それは楽しみだな」


「あ、ありがたいお言葉、感謝いたします…」


差し出した名刺をマジマジと眺めてから、こちらをジッと捉えた彼に引きつる口元。



「今日は綺麗な脚、隠してんの?」


「…え、はは…、あれはプライベート仕様ですから」


グレーのパンツスーツスタイルの私に放たれる、容赦ない質問に四苦八苦させられて。



「使えるモノは使った方が成績に繋がんない?」


「あいにく私は、営業ではございませんから…」


相当にプライドを傷つけたらしい男…もとい武田さんに、イライラが増すばかりだ。



こういう場での再会シチュエーションはどうしろと・・・?