貴方で酔わせて。-オトナの事情-



ただでさえ、大人の色気ムンムンな人なのに。


お酒でさらに潤んだ眼差しを、あからさまに煌ちゃんへ向けないで欲しい。


ほの暗い間接照明の明かりは、なおさらムードを高める材料になるし。



何よりね?頑張ってます感がヒシヒシな私とは全然違う。


気取ってない余裕な態度は、自信を垣間見えさせているし。


おまかせのカクテルさえ、サラッと楽しむ姿が意気消沈させただけだよ…。




「ほら、アーモンド入り」


コトンと小皿のぶつかる音を立て、私の前にようやく置かれたチョコ。



佐和さんという女性や他のお客さんを相手にしつつ、上手く注文を捌いてて。


すっかり放置されていた私といえば。


カルバドスをチビチビ飲みながら携帯を見ては、暇を潰していたのだ。