「王族暴走だってー」 「やだー、暴走族?」 「危ないなー…」 ザワザワと騒がしいのは、暴走族のせいらしい。 歩道で暴走を見つめる人たちの合間を縫いながら、フラフラと覚束無い足で必死に歩く。 あ゛ー……。 頭痛いし、早く帰って横になりたい…。 「おい!危ないぞ!!」 え……? その声にハッとすると、ライトがあたしに当たる。 見ると黒のジャガーがあたしに向かっていた。 あたし、死ぬの……? それも悪くないかも…。