麻由子は帰りのHRになっても「会いたい」ばっかり連呼してて、面倒だから放って帰った。 「ただいまー…」 暗い家の中にあたしの声だけが響く。 その状況に、もう溜め息が出ることはなくて、仕方ないって思いだけが込み上げる。 あたしの家は所謂母子家庭。 パパはあたしが小学生の時に事故で死んじゃって、それからはママが女手一つで育てくれた。 でも、今は顔を合わせる事がなくなって、代わりに机に1ヶ月のお小遣いとして五万が置かれるようになった。