でも反論なんかしてたら、また同じ事の繰り返しだから。


大人なあたしが折れてあげて、「おやすみ」とだけ言って眠りについた。


緋呂の温もりがすぐ傍にあったからか、いつもよりぐっすりと寝られた。


◆◆◆◆


「アリス!起きろ!遅刻すんだろーが!」



何ですか、朝っぱらから。


何をそんなに慌てた様子で喚いてるんですか。


いつもの冷静さはどこに置いてきたんですか。



「あと5分……」



いくら緋呂の顔が切羽詰まってても、どんなに低い声で怒鳴られても。


……眠気には勝てまTEN!