てか、優し過ぎで感動しちゃうんですけど。


影虎の爪の垢を煎じて緋呂に飲ませたいくらいだよね。


つか、飲んでくださいって感じ。



「何してんだ」

「何が」

「顔」

「は?」

「顔芸かよ」

「はぁん?」

「鼻息荒ぇ」

「何だと!?」



あたしが緋呂に食って掛かる度に、緋呂は口端を少し上げて分かりにくく笑う。


ニッコリ笑ってるわけじゃないし、普通の人にしたら笑ってんの?って感じだけど。


楽しそうに笑う緋呂から、目が離せなくなった。