ケモノ微熱38℃



背中に視線を感じながら、影虎に促されて校門を抜けた。


そこにドンと止められたら黒塗りのジャガー。


迷うことなく2人の足はジャガーに向かい、あたしは校門で立ち尽くした。


まだ背中に視線を感じる。


でも何時もとは違う気分。


何時も感じてた劣等感とかじゃなくて、沸々と湧き上がる優越感。



「乗れよ」

「ん……」



緋呂の言葉に動かされるように、ジャガーの後部座席に乗り込んだ。


あ、シート革張り……。


優越感に浸りながら、大人しく座ってる。