背中に視線を感じながら、影虎に促されて校門を抜けた。 そこにドンと止められたら黒塗りのジャガー。 迷うことなく2人の足はジャガーに向かい、あたしは校門で立ち尽くした。 まだ背中に視線を感じる。 でも何時もとは違う気分。 何時も感じてた劣等感とかじゃなくて、沸々と湧き上がる優越感。 「乗れよ」 「ん……」 緋呂の言葉に動かされるように、ジャガーの後部座席に乗り込んだ。 あ、シート革張り……。 優越感に浸りながら、大人しく座ってる。