「え?あ、はい!」 「敬語やめろ。キモい」 「はぁ?」 「キモいっつったんだよ」 「聞こえてますー」 「そりゃよかった。キモい上に、婆並に耳が遠いのかと」 キモいと何度も連呼する、失礼極まりない緋呂。 影虎は苦笑しながらそれを見てて……。 普通怒るだろ! 女の子が何度もキモいって言われてんだけど! 侮辱されまくりなんだけど! 苦笑い浮かべる前に、緋呂の言葉を怒ろうよ! 「2人とも、喧嘩は車の中で」 そう言いながら、影虎はあたしのスクバを自分の肩にかけた。