優越感があるから劣等感があるのか。 劣等感があるから優越感があるのか。 どちらにしても、あたしは今優越感に浸っている。 あの後は家の近くまで影虎に送ってもらって、普通に家に帰って、今朝も変わらず学校に来た。 帰りのバイクでは"助け"について、影虎は何にも言わなかった。 助ける気がなくなったのか、何も考えてないだけなのか……。 「また上履きない……」 何足目になるかもわかんない上履きは、またもやあたしの靴箱からなくなった。