恋人は主治医






「おはよう」


落ち込んでると優くんがきた




「おはよう…」




「何でそんな落込んだ顔してんだよ」




「だってまた注射するんでしょ?」



「1日に1回だけだろ?」



「昨日は2回だった」



「昨日は解熱剤きれて高熱でたから仕方なかったんだよ」



「注射ばっかり痛いよ」




「ごめんな」




「別に謝んなくて良いよ


私が熱下がんないのが悪いんだから」



「心優のせいじゃない
俺が早く下げてあげられたら」





「いっそう治療なんてやめたいな」




「心優……」



そんなあからさまに悲しそうな顔しなくたって嘘なのに




「ふふっ冗談だよ…ビックリした?」




「いや、ビックリもなにも安心した」




「治療やめたら私死ぬかもしれないじゃん

自分で命をおとすことは絶対にしないよ

優くんおいて逝きたくないし」



今までで最高の笑顔を見せた



「そうだな

早く退院して好きな事いっぱいしような」



「ディズニーランドも行きたいし

いろんなとこ行きたい」




「分かったよ

退院したら長期休暇でもとろうか」




「それはダメ!

優くんをまってる患者さんいっぱい居るんだから

それだけはやめて」




「心優はいつも他の患者さんの事
考えてくれるよな

心優は良い彼女だな

でも休みの日はいっぱい構ってやるからな」



「疲れてる日は無理しないでね」




「分かったよ」