恋人は主治医






「話の途中で悪いけど

ごめん体温だけ計ってもいい?」




「また計るの」




「さっき戻しちゃったからさ」



「それを言われたら計らないといけない気持ちになるよね

計るから貸して」




優くんの手から体温計をとって脇に挟んだ





暫くすると


ピピピピッ♪


体温計の音がなった



「体温計鳴ったな

見せて」


脇から取り出して見せた




「やっぱり急には下がらないか」





「まだ下がってなかったの?」




私は不安そうな顔をした



「大丈夫だよ

そんな不安そうな顔すんな

心優は頑張ってるんだからそのうちすぐ下がるよ」



「だと良いけど…」



「心優には熱下がるまで痛い事いっぱいするかもしれない

でも、俺と一緒に痛いの我慢してくれるか?」




そんなの当たり前だよ






「優くんが居るなら我慢するよ

頑張る…」


「何か心優強くなったな

昔はすぐ泣いてたのにさ 」



「早くよくなって好きな事したいからさ 」




「そうだな

じゃあ夕飯のお粥の件、今のうち頼みに行かないと間に合わないから俺行くな 」




「うんありがとう」




「お粥にするけど

本当に無理して食べなくていいからな

少しずつで良いから」





「分かってるよ心配ありがとう」






「じゃあまたな 」




「うん 」



優くんがいなくなったらいつも寂しくなるんだよね…