恋人は主治医




「上がってるかも体温計ろうか」





体温計を脇に挟まれた


挟んでる腕を上から優くんに抑えられる



何か頭がぼーっとするし
息が苦しくなってきた



優くんの顔少しぼやけてる




ピピピピッ♪



音が鳴ったと同時にすぐに取り上げられた




「……今から処置室行くから」




優くんは私を軽々と持ち上げた



処置室の固いベッドにおろされた


私を担当している佳帆ちゃんもいた




「中山さん
モニターと点滴追加お願い」





「分かりました
心優ちゃん前開けるね

あと点滴追加するね」




「うん…」




「酸素マスクつけるから頭少しあげるな」




何でこんなに熱だすんだろう



皆に迷惑かけて最悪ー




「どうした?

どこか痛いか」



うんうんと首を横に振った




「じゃあ何で泣いてんだよ」




「だって迷惑かけてばっかりだし…」




「あのなー
俺は迷惑なんて感じた事ないよ

早く元気になってほしいし

いつも笑っててほしいから

苦しい顔なんてもう見たくない」





どうして熱ばっかり



私ばっかり