恋人は主治医





話しながら中庭までの距離を歩いた



「ほら 思いっきり外の空気吸ってこい 」




中庭には花がいっぱい咲いていた




「うわぁー 中庭ってこんなに綺麗だったんだ 」



「来たことないっけ 」



「何年もこの病院通ってるけど

来たことなかった 」




「そっか 良かったな


長居するのは良いけどそんな薄着でいたら秋だから冷えるぞ 」




そう言って白衣を脱ぎ出した



「俺の白衣着とけ 」



「そしたら優くんが寒くなるよ 」



「俺は医者だから風邪引かないんだよ 」



「でも… 」



「良いから着てろ 」



背中に白衣を羽織らせてくれた


優くんの匂いと温もりを感じる


いつも着ている白衣



なんか特別な感じする




それから中庭を散歩した



病院の中と違ってやっぱり空気が綺麗だった