恋人は主治医





そろそろ眠くなってきちゃった




「優くん」



「ん?」



「眠くなってきた 」




「そう言えばもう21時になってるな

俺ももう少し仕事して家に帰ってシャワー浴びようかな 」




私の頭を撫でてから
病室のドアに向かって歩いて行った




何か後ろ姿みたら



行かないでって思ってしまう



でも言えなくて


自分がなさけなくて下を向いた





「心優」




えっ



「どうしたの」




「何か去る際に寂しそうな顔してたからさ

もしかしたら行ってほしくないのかなーって

気になって戻ってきた 」



どうして分かっちゃうのかな


体の中だけでなく心の中まで見透かされてるみたい



「でも仕事は 」



「もう少ししかないから

明日の朝早くに終わらすよ

朝まで離してやらないからな 」



「うんありがとう 」



それからベッドに入ってきて抱き締めてくれた



あたたかい腕の中で眠りについた