アイ・マイ・上司【完全版】



まるで、人懐こい子犬みたいな愛くるしい笑顔。


いつしか自然と、その小さな姿をヤケに視界へ入れていた・・・




「斉藤さん、また違う」


「す、すみませんでした…!」


「ケアレスミスは十分に防げた筈だろう?
注意して仕事に当たって欲しい」


「申し訳ありません…」


平身低頭で落胆する斉藤さんだが、勿論扱いは変えられない。


その笑顔を曇らせる事は、俺の役割であって。


キミにとって俺は、ただの上司なのだから。



この位置づけから、何が生まれるという…?




「珍しく浮かない顔してるね?」


「…そう見えました?」


琥珀色の液体に浮かぶ氷を転がしていれば、ふと向かいから呼び掛けられた。