*coffret a bijoux*(SS集)

そう言って、そのまま
ベランダへと続く窓を開けた。



お酒がまわってるのは
あたしも同じ。


室内に流れ込んできた
ひんやりとした空気が
頬に気持ちいい。



このまま寝ちゃいたい
くらいもう意識はトロンと
してたけど、柊弥の声が
あたしをまどろみから連れ戻す。



「お、気づかなかったな。

今日は満月か」



「へぇ、そう」



「ああ。

梓も来てみろよ。キレイだぜ」



「ん―――…」



すでにベランダに出て
笑顔で手招きする柊弥に、
あたしはけだるい体に力を
込めて立ち上がった。



サンダルを足につっかけ
ベランダに出て、柊弥の
隣に立つ。



「あ、ホントだ――…」