これはあたしの最初で最後の賭けだ。 けどよく考えてみれば、もともとこんなのは賭けでもなんでもない。 あたしがいくら頑張っても誠くんは振り向いてはくれない。 結局は女子の中の1人でしかない。 けれど、それでもいいと思った。 今だけあたしを見てくれれば、それだけでいいと思った。 しょうがないこと。 頑張っても無理なことはある。 だから思い出ができればいい。 これが最初で最後。 これが終わったら―――…