「奈々ちゃんが無理やりならいいよ」



そう言って微笑む。


その笑顔はいつもの誠くんの笑顔のままだった。



気を抜けば涙が零れそうになる。


けれどそんな時間はない。



「けど、7時までね」



タイムリミットは7時。


ただ今6時。



たった1時間。