「なっ、奈々ちゃん?!」 困っている声を出す誠くんを無視する。 誠くんが本気で止まろうとすれば簡単に止まることができるはずだ。 それをしない理由は分からないけど、少なくとも少しだけは同意してくれているんだと思うことにした。 じゃないと悲しい気持ちに包まれて泣きたくなってしまう。 靴を履いて、学校を出る。 「奈々ちゃんってば!」 いつもより少し荒い声。 怒っているのかもしれないと心が痛むけど、今はあたしの気持ちのほうが重要だ。 自己中なんて分かってる。 けど、今だけは…お願い。