「奈々、おはよ!」 冴子はいつもと変わらぬ笑顔であたしの元に寄って来た。 いつもと変わらない朝。 いつもと変わらない光景。 冴子はいつもどおりだった。 …そりゃそうだ。 昨日あたしが見ていたことを知らないんだから。