キミに届け





あたしは慌ててモップを動かす。


周りを見れば、冴子と青木さんはどこかへと消えていた。



…絶対何か奢ってもらおう。



そう決め、残りをちゃっちゃとやることにした。


結局冴子は青木さんと奥に引っ込んだままだった。




あたしが冴子に怒鳴りつけたのは言うまでもない。




―――――――…



それは、あまりにも突然やってきた。



あたしは教室を見渡す。


隅々まで見渡すのに探している人がいない。