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 陽なたぼっこを存分に満喫して、ぼくは帰ることにした。おばあさんは帰りぎわ、
「また来てたりんす。」
と行った。



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 志木駅に着くとあたりは真っ暗で、やっぱり図書館を出てから10分くらいしかたっていなかった。


帰りのバスで王子が方言の復習をしてくれたのを思い出した。
「「へりへり」が入りなさい。「おちゃっこ」がお茶。「がっこ」がお漬物だよ。」

へりへり…、おちゃっこ…、がっこ…。

またあの農村に行けたら、方言話してみたいかも。
真っ暗な空を見て、あの気持ちのいい縁側を思った。