「あ、理衣奈ちゃん」


「あ、あ、新井くん!?」


「噛みすぎだよ」


な、なんで新井くんがいるの!?


「理衣奈ちゃんを待ってたんだ」


「え…?」


「一緒に帰ろう?」


「あ、うん……」


今の新井くんは…紳士な新井くんかな?
すごく優しいし。


「なぁ、理衣奈ちゃん?」


「へ?」


声のトーンは同じなのにどこか違う喋り方。


あ、新井くん!?


新井くんが私の腕を掴み、自分の胸へよせる。


「きゃっ!ちょ!」


下から見上げると、目が合い、新井くんがニヤリと笑った。