「ねぇ、理衣奈」
お姉ちゃんが自分で作ったお味噌汁を飲みながら少し微笑み、聞いてきた。
「新井くん、彼氏?」
「ん?誰の?」
ご飯をもごもごさせながら答えた。
「理衣奈の」
そう言うとニヤリと笑い、私のハンバーグを1つとって食べた。
「!?…ごほっ…ちょ、ハンバーグ!」
「で、どうなの?」
相変わらずニヤニヤしながら聞いてくる。
「ただのクラスメイトだよー」
目を逸らしながら答えた。
「ほんとにー?」と疑いの目を向けるお姉ちゃん。
「ほんとですー」と答えると、お姉ちゃんのハンバーグを1つ奪った。
「あー!!!」
「やりっ!」
…そのあとずっとお姉ちゃんが落ち込んでた。
ご、ごめん…
そこまで落ち込むなんて思ってなくて…
申し訳なさそうにお姉ちゃんを見つめていると、パッと顔をあげた。

