見なかったことにしたい。このまま美優ちゃんの話を聞いていたい。


そんな願いもむなしく、茹でダコのように顔を真っ赤にさせた、親友に肩を叩かれた。


「ちょっと!なんでそんなに遅かったのよ!」


「いや、これには……」


「言い訳は電車の中で聞く!理衣奈のせいで遅刻しちゃうでしょ!」



ひどいよ優里さん…


どうして遅くなったか聞いてきたのあなたでしょう…