「理衣奈」 「ん?」 「時間、やばいけど」 「…へ?」 棗くんが差し出した携帯を覗き込むと、7時50分と表示されていた。 7時50分!?嘘、いつの間に!? 危うく、箸で掴んでいたベーコンを床に落としそうになった。 「1人の世界に入るのはいいけどほどほどにしとけよ」 「ごごご、ごめんっ!すぐ食べて準備するから待っててね!」 「…ん。まぁいいけど」 急いで口の中に詰め込み、2階へ駆け上がった。