また私のこと見てる…

座らないのかな。


って違う。
私を見てるんじゃない。

私と視線の位置が違う。


てことは…


………


棗くんの視線の先へ目を向けると、私の隣のイスがあった。


…イス?


あ…もしかして。


「棗くん、優里が座ってるとこ座りたいの?」


「…あ、いや。そーいうわけじゃねぇけど」


「…そう?」


じゃぁどういうわけで見てたんだろ。

ほんと棗くんおかしい。


崎本くんは男の事情だって言うけど、熱でもあるんじゃないかな…


なんか心配になってきた。