「今日襲われちゃうかもね?」


怪しい笑みを浮かべながらチラッと棗くんを見る崎本くん。


襲われちゃうかもね、って…


そ、そういうことだよね?


「あ、理衣奈ちゃん意味分かったんだ?」


「ぷっ。顔真っ赤」


そ、そりゃ誰だって赤くなるでしょう!


「もしかして、想像しちゃった?」


「へっ!?そ、そんなことするわけないじゃん!」


「あー、したのね。ほんっと分かりやすい」


わ、分かりやすいって…

そんなに顔に出てるのかなぁ?


優里や崎本くんでも私が考えてたことが分かるんだから、あの棗くんならすぐ分かっちゃうんじゃ……


考えただけで恐ろしい…


「ま、素直ってことでいいと思うわ」


「うん。俺もそう思う」


うー…

なんかあんまり嬉しくない。


軽く2人を睨んでいると、崎本くんが、私の後ろに視線を向けた。


私の後ろに誰かいるの?


不思議に思いながらも振り向くと、そこには棗くんがいた。