「ったくさー、なんでそんなに天然っていうか…バカなわけ?」
「バ、バカ!?」
普通、彼女にバカなんて言う!?それも平然と!いかにも当然のように!
そりゃ自分でも、バカだなって思うときあるけど…
「あんまり俺から離れんなよ?」
「えー、自由がいいよー」
「…ちょっと黙れ」
「は、はい!」
棗くんに睨まれると生きてる心地がしないよ…
どうしてあんなに恐いんだか……
「なぁ」
きっと棗くんの前世は大魔王か悪魔だね!
それ以外考えられない!
「聞いてんのか」
とにかく棗くんを怒らせたら、私の命は…ひいいいいい!
「なーに百面相してんだよ」
ガシッと頭を掴み、グイッと違う方向へ向けられる。

