「何か飲むー?」
「あ、お気づかいなく」
「ん?コーヒー牛乳?はーい、待っててねー」
…お姉ちゃん。それアナタが飲みたいものでしょ。
「ごめんね、優里…」
「んー、気にしないで。ていうか久々だよね、理衣奈ん家来るの」
「そうだっけ?あー、そうかも。最近出かけること多かったしね」
お姉ちゃんが鼻歌を歌いながらコップを持ってきた。
のは、いいんだけど。
2つしかないよ?私の分は?!
「あんたは苺ミルクでしょ。はい、自分でやってきな」
「ひっどーい!やってくれたっていいでしょー!」
ぷくっと頬を膨らましながら冷蔵庫へ向かう。
お姉ちゃんのバカバカバカ!
ちらっとお姉ちゃんを盗み見る。
ああああっ!!私の優里の隣に!座ってる!
もういい!優里もお姉ちゃんも知らない!
勢いよく冷蔵庫を開け、苺ミルクが入った紙パックを取りだす。
そして勢いよく冷蔵庫を閉める。
バレないようにリビングから出て自分の部屋へ向かった。

