「ちょちょちょ、ちょっと待った!何これ!?」
――ただいま水着を選んでもらっているのですが……
どうして優里ってこう、露出が高いものばっか選ぶの!?
いや、まぁ、水着だから露出されて当たり前なんだけど…
優里が選ぶのは、ビキニの布地面積が小さいものとかすっごく派手なやつばっか。
私、こんなん着て海なんて行ったらもうお嫁にいけないよ…
「せっかくこのあたしが選んであげてるっていうのに…はぁ…」
いやいや、ため息つかれましてもね!
イヤなものイヤなんですよ!!
「あ!私”あれ”がいい!」
私が指差したほうを優里が見る。
水着を見た瞬間顔をしかめた気がするけど、あえてそれは触れないでおこう。
ちなみに私が指差した水はピンクと白の水着で、フリルがついているやつ。
「はぁ?だめよあれは。首の後ろで結ぶやつってね、胸が強調されるのよ」
ええっ、そうなの?
でもあれ可愛いし…値段もお手ごろだし…
「あ、じゃあ、あれはどう?」
優里が指差した方を見る。
「わぁ…可愛い!」
花柄が全体にあしらわれていてイマドキ風の水着だ。
ああいう感じなら私も好きだし、露出も少ないしいいかも!
「でもあれひもだわ…」
「へ?あ、買ってくるねー!」
ひも?ひもじゃいけないの?
優里の困った顔を無視してレジへ向かった。

