「俺がよく分からないって?」 …俺? ま、まさか! 「っ!?」 パッと振り返ると、そこには棗くんの姿が。 ど、どど、どうしよう… 今の聞かれたんだよね? 心の中であわあわしていると、棗くんが私の隣に座った。 「俺だって、お前がよく分かんねぇよ」 私が…分からない…? 「どうして…?」 私が問うと、真剣な眼差しで見つめてきた。 「お前の本心が見えねぇんだよ」 そう言うと、フイッと横を向いてしまった。 私の、本心?