そして学校前。


「ちょっと!急がなきゃ寝癖直せませんけど!」


優里の声にハッとする。


あぁ、またやってしまった…


私は校門のとこにあった、「始業式」の看板に見とれてしまっていた。

そう、どこでも構わず自分の世界に入ってしまうのだ。


もう…これ直したいんだけどね…なかなか…はぁ…


「あ、そうだった!」


「あぁ、もう、ほら走る!」


そう言うと優里は私の手を掴み、走りだした。


「うぇ!?えぇぇぇぇぇ!」


あれ…でも優里とクラス一緒じゃなかったらどうしよう…