「なんだよ」
あたしの視線に気が付いたのか、蓮が怪訝そうな顔をして聞いてきた。
「ん~ん、なんでもない。ただ、いつもそんなバランス悪く食べてるのかなあって思っただけ」
「・・まあ、パンが多い」
「そっか。でも、バランスよく食べた方がいいと思うよ、一応まだ成長期なんだから」
「お前は、俺のお袋か」
はぁ?!
「いつ、蓮のお母さんになったのよ」
「さあな」
せっかく、心配してあげたのに。
ふと、玲奈と滝沢君を見ると、
2人が面白そうな顔をしてこっちを見ていた。
「なに?」
あたしは、少し首をかしげて聞いた。
「ううん・・、ただね・・・・。凛が、男子の名前を下で呼ぶなんて珍しいなぁって思っただけ」
「それに、蓮がこんなに女子と話すところ、初めて見たな」
まぁ・・・たしかに、男子を下の名前で呼ぶなんて、冬也と圭ぐらいしかいなかったなぁ。
