ゆっくりと、蓮の目が開く。



「おはよう・・・・?」



あたしが、なんとなく朝のあいさつをしたけれども・・・返事はない。



また、寝ぼけているんだ・・・・。



たった一回しかなかった出来事なのに、なぜか慣れてしまっているあたし・・・・。



さて・・・どうやって、蓮の腕から離れよう・・・・。



あたしが、あれこれ考えているうちに、



「んっ・・・・」



蓮の意識がもどったみたいだった。




「あの~・・・離してもらえません?」



「ん・・・・あぁ・・・」



まだ、少しだけ寝ぼけているのか返事があいまいだった。



けど、蓮はゆっくりとあたしを抱きしめていた腕をほどく。