「めずらしいって・・・?」
「えっ?だって、あの車・・凛の家のでしょ・・・?」
玲奈が指でさした方向を見ると・・・学園の前に・・・たしかに、あたしの家の車が一台止まっていた。
「えっ・・なんで・・・?」
あたしは、いつも歩いて学園に来て・・帰りも歩いて帰る。
少しだけでも、体を動かしたいから。
だから、あたしの家の車・・・リムジンが学園の前に止まっているはずがない。
そのとき、
「凛っ!!」
リムジンの中から、あたしの母が出てきた。
「お母さん?!」
そして、そのままあたしと玲奈がいるところまでお母さんがやってくる。
「相変わらず、きれいですね!!蘭さん!」
蘭っていうのは、あたしのお母さんの名前。
あたしのお母さんは・・・かなりの美人。
今、40代前なのに・・・全然そうは見えないくらいの容姿。
「ありがとう」
そう言って、お母さんは微笑む。