*優・side*





「櫻庭!」

「……お前…不法侵入」



櫻庭を追いかけて扉を開けた



「一方的に怒られたままなんて耐えられないわ、謝ってくれないかしら」


そう言うと
櫻庭はくだらなさそうに笑って見せる



「馬ー鹿」

櫻庭は不敵な笑みで振り返った



「これ、文化祭の写真ね」


2年生の文化祭の写真が貼ってある



……まだ“将来”が抽象的だった頃




「ネコ耳だったっけ」
「…えぇ」


写真にはネコ耳を着けた自分の姿



なかなか似合っているではないか

多数の人気を獲得したのを思い出す


あの盛り上がりは記憶に新しい