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俺は立ち上がり

弾かれた様にこの場を離れた



音をたてない様に
廊下を抜け階段を降りる




窓の外には
ただただ漆黒の世界




俺は

後悔していた






……美城を連れて来なければ



胸はざわついて
鼓動の高鳴りに苛立ちを覚える



「……くそ」

窓の外には俺の欲しいものはない







近くにある

欲しいものには
触れることも許されなかった