「……櫻庭」 少しだけ諦めの余韻を残して 彼には ……もう私は色褪せたのだろう 「美城、帰るよ」 先生は櫻庭の返事よりも早く挟む 彼は櫻庭の存在に気付いていたのだ 二人は何かにつけて張り合う癖がある この二人の前では 私も戦利品になりかねないのだ 「教師だろ??」 「教師だけど、何??」