顔を赤らめてうつむいて



「……にゃん…」


小さな鳴き声

優が…珍しいな



そして恥じらいの顔を上げた












――その瞬間



「…ニャンなんて、貴方になんか死んでも言ってやらないわ!」





優は俺を睨み上げ
舌をつき出すと

大きな足音をたてながら
扉の方へと向かって行った




……なんだそれ

思わず笑いそうになる







――『にゃんニャン』

なんて言ってくれなくても




「昼休みが終わるわよ」




雅人がいても






俺はやっぱり

優が好きだ





「いくら馬鹿でも風邪ひくわ、早く中に入りなさいよ馬鹿」



………



………



……だけど可愛くないやつ


















*END*