あたしはその人に家の前まで送ってもらった。
 
「あの!」 
  
 あたしは思い切って声をかけた。
 
「ん?どうしたの?」
 
「お礼したいので・・・連絡先、おしえてくれませんか?」
 
「ぇっ!お礼なんかいいよ!もとはといえば俺がぶつかってしまったんですし・・・」
 
「お願いします!」
  
 そんなあたしの思いが届いたのか・・・
 
「これ・・・連絡先」
  
 渡された白い紙。
  
 山城 翔(やましろ しょう)っていうんだぁ。
 
「ありがとうございます・・・」
 
「いいえ♪」


 それが私と翔の出会いとなった・・・