「沙也。キスはしたことあるよな?」

「したことあるけど・・・・・・したっていうか、されたってかんじかなぁ」

 された?前の男に?前の男、まじ最低だな。もう、我慢できない・・・・・・。

「沙也。目、とじて」

 俺の言葉に素直に目を閉じる沙也。俺、こんなに近くで沙也を見るの初めてだ・・・・・・。

 サラサラした茶色っぽい髪。唇は薄いピンク色ってかんじだ。たぶん、学校でも相当モテるだろう。そういえばさっき、『キスしたことはあるけど、したっていうか、されたってかんじかなぁ』って言ってたっけ?されたとかマジない。沙也の唇を他にも知ってる奴がいるとか・・・・・・。俺が沙也に本当のキスを教えてやるよ。俺はそっと沙也の唇に自分の唇を近づけた・・・・・・。

 沙也の唇は思っていた以上にやわらかく、しっとりしていた。沙也は息が続かなくなったのか、「んっ」って甘い声を出している。あぁ。そんな声だされたら、俺もう止まんねぇよ?沙也から唇を離し、沙也が息を吸い込もうと口をあけた瞬間、俺はつかさず舌を入れた。

「んっ。しょ・・・・・・おっ・・・・・・」

 沙也はぎこちなくも、舌を俺にあわせて絡ませてきた。やべぇ。離したくない・・・・・・。

「くるしっ」

 沙也が苦しいと言ってきたから、俺は唇を離した。沙也はすごい苦しいのか、肩を上下にうごかして息をしている。

「翔・・・・・・」

 トロンとした目で俺を見る沙也。かわいい!かわいすぎでヤバい!

「翔・・・・・・大好きだよ」

「ん。俺も」

 あ~超しあわせ!