【翔side】
 
 沙也の提案でレストランにいくことになった俺。
 
 別にお礼とか気にしなくていのに・・・。
 
 

 それから俺は沙也の話を聞きながら飯を食った。


「翔さん」

「何?」

 帰り際、沙也が俺を呼びとめた。

「あたし、翔さんの事好きになっちゃいました」

 顔を真っ赤にして言う沙也。
 


 ・・・。

 俺・・・告られたのか?
 
 告られたんだよな・・・?

 ちょっとまて。話の展開がはやすぎる!


「沙也・・・?」
 
 ぁあ!沙也って呼んじゃった。
 
 俺の本性バレる!

「翔さん・・・好きです」

「ぇっ??」
 
 俺はわざと困ったような顔をした。

「イキナリこんなこと言ってごめんなさい」
 
 涙目になりながら言う沙也。



「ただ、お礼もしちゃったし、もう会うことはないかなって考えたらどうしても伝えたく

って・・・」

「沙也さん・・・」

「ぁっ!本当にごめんなさい。今のは忘れてください・・・」

 悲しそうな顔をしながら言う沙也を見て、俺はなぜか沙也を抱きしめていた。

 ビックリする沙也。

「ごめん・・・」
 
 俺がそう言うと、沙也は

「あの日ぶつかったのが翔さんでよかったです」

 笑顔でそう言った。

「じゃあ・・・さよなら。翔さん」

  沙也はそう言って、帰って行った・・・。