セーラー服の袖の先から、手がデカいのがバレないようにと少しだけ出した指先を、先輩は包んだ



「冷えてるね。…もう12月だから当たり前か」




先輩の手は温か過ぎて なんだか火傷したみたいに一気に熱くなった




「斜視…だっけ。…最初はびっくりしたけど、それも冴川ちゃんの魅力な訳でしょ?だからさ、……いや、…えっと」



先輩は後半につれてどもり始めた



「…無理しないでください。……眼帯してますから、しょっちゅう見る訳では無いですし、これからも外す事はありません。…だから、忘れてください、」



また失敗した


頑張って堪えたのになぁ



先輩が必死に受け入れようとしてくれてるのが


苦しかった




ハンカチで顔を覆えば、



先輩は私を抱き締めた