「……痛い(笑)」



なんだか自分が惨め過ぎて笑えた



けれども、頬のハートが邪魔して上手く笑えない



持っていたハンカチで頬と腕を押さえた




「先輩、驚かせてごめんなさい。…私、斜視なんです。一回手術したんですけどね(笑)これでも良くなった方なんですよ。まぁ普通の子には全く届かないんですけどね(笑)…見苦しいモノを見せてしまって本当に申し訳ないです。…他の人には言わないで貰えるとありがたいです。…さよなら」


深く頭を下げて、準備室を出た



涙が止まらなかった



顔は崩さなかった



ただでさえ醜いのに、泣いたら世界が終わる



無表情のまま、涙だけ流し続けた



そのまま保健室に戻れば、ばいばい先輩がまだいた




私を見て驚いていた