「12万円になります」
不安気な店員さんの声がした
それくらい予想は出来ていた
他の店員さんは小さく笑い出した人もいた
なんでこんなお店に先輩たちは通うんだろう
「ブレスレットとピアス、分けてプレゼント用に包んでください」
「それだと別でお金かかっちゃいますけど…」
「大丈夫ですから早くしてください」
尋常じゃない汗の量に自分でも驚きながら、声を震わせて言った
結局金額は大して変わらなくて、商品を受け取った瞬間に早足でお店を出た
お金を出す瞬間に店内がざわついた
…勿論、いいざわめきではなくて、馬鹿にしたような感じだった
本当に本当に、早く消えたかった
なんで私ばっかり
それでも、先輩たちへプレゼントを買えたことは嬉しく思えた
貯金は少し減ったけど、勿体無いなんて思わなかった
早く渡したいし、メールでもしてみようかな
タクシーに乗りながら携帯を開いて、まずはばいばい先輩に送った
その後、櫻木先輩に送ってから丁度家に着いたので、お風呂で汗を流した
いくらベトベトしない汗でも、気分が悪かった
