学年ほぼ全員に嫌われてるし、新しいクラスもどうなるかわからないし



クラスで1人になっても、もう先輩はいないし



なんで2つも離れてるんだろう



もっと早くに生まれてきたかった



そうしたら、もっと一緒にいれたかもしれないのに



「卒業しても、花優愛ちゃん迎えに放課後来るよ」



今、そう言ってくれたけど私には放課後までの時間が地獄でしかない



「ありがとうございます!それを支えに授業頑張ります(笑)」



笑いながら言うと先輩は一瞬悲しげな顔をしたあとに笑った



細かい表情まで読み取れるようになったのに




色んな事があったけど、保健室での出来事が昨日のように思えた



椅子で項垂れている私に何度も何度も 「大丈夫?場所変わろうか?」って聞いてくれて



それを断ると 「明らかに気遣ってるじゃん(笑)」って笑ったり



大きなソファーを一人占めしたり



不良ぶってるけど、優しくて



そんな先輩の事を知る度に嬉しくて



両親がいないこと、赤いハートのネックレスのこと、字が凄く綺麗なこと、おばあちゃんの作ったご飯が好きなこと、お部屋はモノクロで統一してあること



どんなに小さなことでも、他の子より近づけた気がして



本当に楽しかったんだ